どこかから種が飛んできたのか、小さな庭に赤シソが出てきました。
最初の頃は鮮やかな紫色の葉でしたが、今は紫と緑の混色になり、赤シソ青シソどちらでもないシソに育っています。
このままいくと、どちらの色になるのか楽しみに毎日眺めてます。
赤シソは、和ハーブのイメージがありますが、元々はヒマラヤ原産ともいわれ、中国から入ってきた植物です。
名前の由来ですが、ある少年が食べすぎて死にそうになるほどの腹痛になり、シソを食べたらみるみる回復したため、漢字で「紫蘇」と付けられたそうです。
紫の字で分かるように赤シソが原種です。
「解魚介毒」の作用があり、お刺身に大葉や花穂が添えられているのは、そのためです。漢方薬でも使われ、葉は「紫蘇葉」、種(果実)は「紫蘇子」と呼び、それぞれ処方が違います。
紫蘇葉は「香蘇散」という、風邪のひき初めの薬に配合されています。
風邪のひき初めというと、今では葛根湯が広く知られていますが、かつては「くしゃみ3回、香蘇散」という言葉があったほど、こちらが有名だったそうです。
また、紫蘇子は咳止めに効果があり、魚の中毒予防には向きません。
シソ科植物は、どれも抗酸化作用に優れていますが、最近は抗糖化作用もあることも知られてきました。
無駄なく使いこなしていきたいところですね。
初夏、早生の赤シソは梅の実が店頭に並ぶ頃に一緒に登場します。
梅干しの色付けに使いますが、その後は梅と一緒に土用干しをして、ふりかけにします。梅を取り出した後の梅酢は紅しょうがの浸け汁や、浅漬けに使います。
真夏、赤シソが収穫できる季節になると、道の駅などで見かけるようになります。
たくさん手に入ったら、シソジュースや、ドライハーブをつくりましょう。
シソジュースのアントシアニン色素やクエン酸が、暑さに疲れた身体を癒してくれます。
ジュースで色がなくなった葉も捨てません。
クエン酸と梅酢を混ぜて乾燥し、ふりかけにします。
ハーブティーではレモンを浮かべたり、クコの実を入れると美味しくいただけます。
ルイボス、ローズヒップ、ヒース、ハイビスカスなど、夏のイメージのハーブとブレンドが合いますね。
甘味と酸味は身体の内を潤します。
赤シソを使ったレシピで熱中症や夏バテ予防をしてみませんか。