Herb column

ハーブコラム

「リンデンのお話」 2021年5月18日(水)


例年より早い梅雨入り宣言がされています。
桜の開花が早かったように、他の植物たちも次々と例年より早く花を咲かせてますね。
花のハーブティーと言えば、ローズ、カレンデュラ、エルダーフラワー、ブルーマロウなど、
香り成分だけでなく可愛い色が気分を上げてくれるので、ブレンドティーを作る際のアクセントにぜひ用意しておきたいハーブですね。

今回ご紹介するハーブは「リンデン」です。
10~30メートルにもなる大きな樹木ですが、反対に花は可憐で小さくて、うっかり見落としてしまいそうなくらいです。使用部位は花と葉ですが、良質の物は花の割合が多いようで香りが甘くトロリとしています。比べてみてくださいね。
リンデンの花の香りの特徴は、優しい甘さのファルネソールです。その香りは精油で購入することもできます。花には蜜も多く、ミツバチがたくさん樹の周りに飛んでいるのでリンデンを探す目安にもなります。リンデンの蜂蜜があったら、どんなに贅沢な蜂蜜でしょうね。
6月末から7月初めにパッと咲いてしまうため、花に巡り合うタイミングが難しいのですが、一度だけミツバチ達に誘導されて花盛りに遭遇しました。
大きい樹の下に立っていると甘い香りに包まれ、頭の上ではミツバチの羽音が響いている状況でした。その日からリンデンとミツバチは思い出の中でいつも一緒にいます。

リンデンの優しい味と風味は、ブレンドする際に相手を選びません。
むしろ、もう一種類加えたいという時に、ぜひ試してください。飲みやすい味にしてくれるはずです。
優しく心を解きほぐしてくれるリンデンのお茶は、お客様へのおもてなしや就寝前にも
お薦めですよ。

リンデンフラワーティー
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